2025年の競輪オートレースは、単なる公営ギャンブルの枠を越え、トップアスリートたちがしのぎを削るプロスポーツとして、改めて存在感を高めています。特にここ数年は、古性優作や鈴木圭一郎といった絶対的トップに、新世代レーサーが本格的に割り込んできたことで、賞金ランキングとレース構図の両方が一気に面白くなりました。

この記事では、最新の賞金ランキングデータを確認しながら、競輪・オートレースそれぞれで台頭する新世代レーサーたちにフォーカスし、2025年シーズンのトレンドと今後の展望を整理していきます。後半では、ファンがレースをより深く楽しむという意味での公営競技・スポーツベットの付き合い方にも軽く触れていきます。

競輪編:古性優作の時代に割って入る“次の主役候補”たち

まずは競輪から見ていきます。直近フルシーズンとなる2024年のS級賞金ランキングでは、古性優作が3億8,311万5,596円という圧倒的な数字で賞金王に君臨し、2位の脇本雄太、3位の平原康多を大きく引き離しました。この3人に加え、郡司浩平、清水裕友、北井佑季ら“ビッグネーム”が上位に顔を並べており、依然としてトップ層の壁は厚い状況です。

とはいえ、2025年シーズンの空気を大きく変えつつあるのは、ここに食い込もうとしている若手~中堅世代です。年末の大一番として行われるヤンググランプリ2025には、平塚競輪場を舞台に若手精鋭9名が出場予定で、そのなかでも西田優大と中石湊が“次世代スター”として強い注目を集めています。西田は2025年7月の小松島記念(G3)で優勝、中石はUCIトラック世界選手権への出場経験があり、すでに国内外で結果を残し始めています。

こうした流れを踏まえると、競輪界は「古性・脇本ら黄金世代」と「ヤンググランプリ世代」が交錯する過渡期に入っていると言えます。

2024年S級賞金ランキング上位と新世代の位置づけ

競輪の勢力図を整理するうえで、2024年S級賞金ランキング上位は押さえておきたい基礎データです。

順位選手名年齢期別府県獲得賞金(2024年)
1位古性 優作33歳100期大阪383,115,596円
2位脇本 雄太35歳94期福井152,590,948円
3位平原 康多42歳87期埼玉138,443,400円
4位郡司 浩平34歳99期神奈川128,603,448円
5位清水 裕友30歳105期山口128,381,696円

この表だけを見るとベテラン優位に映りますが、実際のレース現場では、S級S班の上位陣に対して、113期~125期クラスの若手が積極的に仕掛け、展開をひっくり返すシーンも増えています。とくに眞杉匠(栃木・113期)は2024年賞金7位に入るなど、すでに“新時代側のトップランナー”と言っていい存在です。

ヤンググランプリ2025に出場する西田・中石らは、賞金総額ではまだ上位5名に届かないものの、戦い方やスピードでは現S班とも互角に渡り合えるレベルにあり、2026年以降の賞金ランキング上位入りが現実味を帯びています。

新世代レーサーが台頭する背景

競輪の“世代交代”が進みつつある背景には、トレーニング環境や国際経験の変化も大きく関わっています。自転車トラック競技の強化と連動してナショナルチームでの強化合宿や科学的トレーニングが浸透し、若手選手がデビュー前から世界基準のスピードとパワーを身につけるケースが増えてきました。

一方で、古性・脇本クラスのトップは、そうした“新世代スタイル”を取り込みながら進化を続けており、単純な世代交代ではなく「トップ層がさらに強く、そのすぐ後ろに若手が迫る」構図になりつつあります。このバランスが、2025年以降の賞金王争いをより面白くしていく要素と言えるでしょう。

オートレース編:鈴木圭一郎と青山周平に迫る若きスピードスター

続いてオートレースです。2024年のオートレース賞金王は、浜松の鈴木圭一郎が1億1,480万3,899円で戴冠し、川口のスーパースター王座決定戦優勝でそのタイトルを決定づけました。2位に青山周平(伊勢崎)、3位に黒川京介(川口)が続き、トップ3の顔ぶれはここ数年の“常連”とも言えるメンツです。

しかし2025年11月時点の年間賞金ランキングを見ると、構図に微妙な変化が出ています。オッズパークの最新データでは、青山周平が本年獲得賞金7,647万3,050円で1位、黒川京介が6,935万2,605円で2位、佐藤励が6,921万1,165円で3位、鈴木圭一郎が6,362万1,225円で4位に位置しており、新世代の代表格ともいえる黒川・佐藤励の存在感が強まっています。

2025年オートレース賞金ランキング上位(11月時点)

順位選手名年齢期別ログハウス(LG)本年獲得賞金
1位青山 周平40歳31期伊勢崎76,473,050円
2位黒川 京介27歳33期川口69,352,605円
3位佐藤 励25歳35期川口69,211,165円
4位鈴木 圭一郎30歳32期浜松63,621,225円
5位金子 大輔45歳29期浜松46,215,905円

青山・鈴木という二大エースに、黒川京介と佐藤励という“20代コンビ”が本気で挑む構図になっており、こちらも競輪同様、「レジェンドと新世代が同じテーブルで戦っている」状態になっていることが分かります。

黒川は33期の若手ながら2024年賞金ランキング3位とすでにトップクラスの実績を持ち、佐藤励は前年27位から一気に11位までジャンプアップした“上昇株”です。その勢いは2025年も継続しており、SG・G1戦線での優勝争いに絡む機会が増えていることから、近い将来の賞金王候補として名前が挙がるのは自然な流れと言えるでしょう。

競輪とオートレース、新世代レーサーの共通点

競輪とオートレースは競技構造もルールも全く異なりますが、新世代レーサーに共通しているものがいくつか見えてきます。

・フィジカルと技術の両立を前提としたトレーニング
・データや映像分析を取り入れた“科学的”アプローチ
・海外レースや国際大会を視野に入れたキャリア設計
・SNSやメディア露出を通じたセルフブランディング

とくに若手は、単に走りが速いだけでなく、自分の名前をいかにファンに覚えてもらうか、どうキャラクターを打ち出すかといった点でも積極的です。その結果として、ヤンググランプリやスーパースター王座決定戦などのビッグレースでは、レース内容だけでなく“物語性”でファンを引き込むケースが増えています。

賞金ランキングが教えてくれる“レースの見方”

賞金ランキングは、単に「誰が稼いでいるか」を示すだけでなく、レースの見方を変えてくれる指標でもあります。

・年間を通してコンスタントに結果を残しているか
・ビッグレースでの一撃が大きいタイプか
・地元開催や相性の良い開催場がどこか

競輪であれば古性・脇本・眞杉、オートレースであれば青山・鈴木・黒川・佐藤励といった名前を頭に入れておくと、番組表や出走表を見たときに「このレースは誰が軸になりやすいか」「どこで波乱が起きそうか」を予測しやすくなります。

公営競技×スポーツベットの“ちょうどいい距離感”

競輪やオートレースは、車券・車券投票そのものが長年親しまれてきた文化ですが、近年はJリーグやNPB、海外サッカーなどと同じ感覚でスポーツベッティングを楽しむ層も増えてきました。日本国内向けの公営競技投票サイトとは別に、海外スポーツを含めたオッズや試合情報をまとめて確認できるスポーツベットのようなサービスを併用することで、「公営競技はリアル会場や公式投票」「海外スポーツはオンラインでオッズを眺めながら観戦」といった使い分けをするファンも出てきています。

競輪・オートレースと競馬の共通点は、「データと展開予想を楽しむギャンブル」であることです。選手の脚質やモーターの状態、追い込みか逃げかといった要素を自分なりに組み立てて、結果が当たれば喜びも大きい。その意味では、JリーグMLBNBAの試合結果や得点者・勝敗にベットして楽しむスポーツベットと“頭の使い方”はよく似ています。もちろん、どちらも無理のない範囲で、あくまで観戦を盛り上げるプラスアルファとして楽しむのが前提です。

2026年シーズンに向けた展望

2025年シーズン後半から2026年にかけて、競輪とオートレースでは次のような動きが注目ポイントになっていきます。

・競輪では、古性優作を中心としたトップS班に、西田優大や中石湊らヤンググランプリ組がどこまで迫れるか
・S級賞金ランキング上位の入れ替わりが起きるかどうか
・オートレースでは、青山周平と鈴木圭一郎の二強構図に、黒川京介・佐藤励がタイトルレースで割って入れるか
・新たな10代・20代レーサーが一気に頭角を現す“サプライズシーズン”になるか

賞金ランキングはもちろん、グランプリやSGといったビッグレースの結果を追っていくだけでも、2026年シーズンの楽しみ方は大きく変わってくるはずです。

まとめ

2025年の競輪オートレースは、ベテランと新世代が同じテーブルで戦う“世代交錯のシーズン”と言えます。競輪では古性優作・脇本雄太ら絶対王者の背中を、西田優大や中石湊といった若きスター候補が全力で追いかけ、オートレースでは青山周平・鈴木圭一郎の2大スターに、黒川京介・佐藤励ら新鋭が真っ向から挑み始めています。賞金ランキングという分かりやすい数字に目を通しながら、各選手のストーリーや走りのスタイルまで含めて追いかけていくと、公営競技は単なる“当たった・外れた”ではない奥深さを見せてくれます。レース場での観戦、公式投票での車券購入、そして海外スポーツまで含めて楽しめるスポーツベットのようなオンラインサービス。この三つの視点を組み合わせることで、2025年から2026年にかけてのレースシーンは、これまで以上に立体的に楽しめるはずです。